だれが話を作ったのか? | 高橋ユキの事件簿 #110
こんにちは〜
最近のニュースレターは、こんな感じでお届けしてます。
火曜:ニュース振り返り
金曜:短い裁判記事orいろんな考察
日曜:いにしえの傍聴記録 現在は木嶋佳苗について。底本は『木嶋佳苗 危険な愛の奥義』(絶版・徳間書店)。
今週の事件簿
本庄市の五歳児死亡事件の続報も気になりますが、今週は闇深すぎるこちら……。
共同通信社が訴えられたニュースを共同通信社が報じています。いやはや、むちゃくちゃびっくりしました。猪苗代湖のボート事故で男児ら3人を死傷させたとして起訴されている件についてです。事故は2020年発生。昨年9月15日にようやく佐藤被告人が逮捕。直後に出ていたニュースのうち、共同通信社によるものに「事実と異なる情報があった」として被告人側が共同通信社ほかを訴えたという記事になります。
数字の間違いや、写真の人違いとかいうレベルじゃないことに個人的にはものすごく驚きました。
〈共同通信社は、逮捕翌日の21年9月15日に「船の同乗者が航行中に撮影した動画に、異変に気付いて『やばい』などと慌てる関係者の声が記録されていた」「容疑者は同乗していた約10人に『何も無かったよな』などと口止めしていた」と報じた〉
そう、このニュース記事覚えてますよねきっと。私もニュースレターで紹介しました。いま過去のニュースレター掘り返してみたら、共同通信社が配信した記事を毎日新聞が報じてるスタイルのものにリンクを貼ってました。
記事では、船の同乗者が撮影している動画の中に、異変に気づき「やばい」慌てる音声が入っていたこと、そして佐藤被告人が同乗者約10人に「何もなかったよな」と〝あったけど黙っとけよ〟ともとれる発言をした……とありまして、この情報は私もすごく印象に残っています。
ところが〈訴状では「『やばい』と発言して現場を立ち去るシーンを映した動画は存在しない」「口止めした事実を示す証拠はない」と指摘。〉とあるんです!