ルフィ実行役リーダー裁判員裁判04 親友を誘い込んだ東金事件 | 高橋ユキの事件簿 #363
こんにちは〜
急に寒くなりましたが、みなさまお元気でお過ごしでしょうか・・・
今週は先週に引き続き「ルフィ」事件の実行犯リーダー永田陸人の裁判員裁判について書かせていただきます。全体的に辛い話が多いので注意してください…
一連の事件の概要はこちらから。今回は6件の事件のうち4件目の東金事件からです。
パーカーを被った男たちに突然殴られ……
2022年12月21日、広島県広島市で老夫婦と息子が営む時計買取販売店兼住宅への「案件」で、永田は息子の後頭部をモンキーレンチで殴り大怪我を負わせたが、一ヶ月と経たない2023年1月12日、今度は千葉県大網白里市で次の「案件」を敢行した。
指示役は、キム、ミツハシ(ルフィ)、シュガー。実行役は永田と作田竜二。運転手・道具調達役は、中桐海知。尾骨骨折などの被害に遭ったのは貴金属買取専門店の老人店主。
年が明けて2023年1月9日、永田はキムからこんなメッセージを受け取る。
〈店主は老人1人。金庫の番号を聞き出し現金やゴールド奪います〉
さらに1月11日にも〈最低でも500 その他合わせて2500〜3000万円と見てます〉などといった情報を受け取り、翌日に石川県から千葉入りした。被害者は次のように語っている。
「いつも10時に店を明けて客がいないと19時に閉店する。その日も普段通りに仕事をしていたが、夜6時ごろ電話があった。若めで20代くらいの男の声で『売りたいものがある。19時過ぎるけどいいですか』と、特に到着予定時刻を告げられずに聞かれたが、時々このように、持ち込みたいという連絡がある。予定がないと店を開けておき、待つことがあった。私は電話を受け、この日もその後、予定はなかったので『大丈夫ですよ、待ってます』と言って電話を切り、電話の男性が来るのを事務室で仕事をしながら待っていると、来客のチャイムがなった。先ほどのお客さんが来たのかなと思って、椅子に座り、カウンター越しに対応しようとしたら、突然、黒いパーカーを着てフードを被った男が事務室に現れた。私は驚き、立ちあがろうとしたが、男は何も言わず、突然私の顔を拳で何度も殴ってきた。
私は殴られ床に倒れたが、男は引き続き私の顔を殴ってきた。続けて黒いパーカーの男は私を殴りながら『金庫はどこだ』と言ってきた。そう言われた頃には白いパーカーの男も事務室に入ってきていた。事務室には実際、金庫があったが、奪われるのは防ぎたいと思い何も答えないでいると、黒いパーカーの男が引き続き何度も顔面を殴り、体の色々なところを足で蹴ってきた。白いパーカーの男からも殴られたり、体を蹴られたことがあった。殴られた数は10数回を軽く超えていた。
白いパーカーの男が私の左手を掴んだ後、両手首を何かで巻いてこようとしたが、しかし私はなんとか手足をバタバタさせて縛られないようにしていたので、巻かれることはなかった。結局、2人に10何発以上、殴られ蹴られたが、金庫の場所は言わなかった。すると2人のどちらかが消化器を噴射し、事務室が白い煙で覆われ、2人は暖簾をくぐり外に出ていった。私は事務室と待合カウンター越しに外を見ると、車が走り出していたのですぐに110番通報し警察に来てもらった」
白いパーカーの男は作田竜二。彼は闇バイト募集で集まった人材ではなく、永田のリアルな親友だった。作田は次のように語る。