ルフィ実行役リーダー裁判員裁判03 パクられて5年なら… | 高橋ユキの事件簿 #362
こんにちは〜
先週は仙台に行っていました。仙台地裁で傍聴している事件が、いままで聞いたことのないような話で、とても驚きながら傍聴しています。またいつか、報告させてください。
先週は勝田の話を書きましたが、今週はいつものように「ルフィ」事件の実行犯リーダー永田陸人の裁判員裁判について書かせていただきます。辛い話が多いので、元気のある時に読んでいただければ……
一連の事件の概要はこちらから・・・今回は6件の事件のうち3件目の広島事件からです。
「モンキーレンチを加えてください」
被害者が見た事件についてはこちらのデイリー新潮の記事に詳しく書いています。
永田が被告人質問で語った広島事件は次の通り。
「キムさんから教えていただいた案件になります。『広島一軒家タタキあり 最低1000万 貴金属を売れば3000万 じじいばああ、息子の3人暮らし 報酬は最低100万』……私とキムさんの個人間のテレグラムチャットで話し合いながら、一方で、キムさんが実行役やシュガーなどを加えて『広島12/21』というグループを立ち上げ、計画が送信されました。
今回はキムさんの提案でA、Bの2班構成にしたいと提案がありました。A班は金品を運ぶ係。貴金属が多数あるという情報のもと、言ってるのだと思いました。そして被害者を制圧するBの2班で行くと。A班のリーダーは西本、B班のリーダーは私でした。
当日の2022年12月21日、私は仕事が終わってすぐに石川から新幹線へ広島へ向かいました。途中、キムさんとやりとりして、改めて犯行の内容を具体的に詰めていました。キムさんから道具の一覧を送っていただき『これでいいですか』と言われたのですが、私は『モンキーレンチを加えてください』と言いました。なぜなら中野事件の被害者はとても強く、また共犯が加勢してくる予定でしたが、それがなく、一度諦めて撤退するという、私にとってありえない状況だったので、すぐに制圧できるように用意してもらいました。
広島に着いたところで、キムさんの指示を受け、実行犯と一緒に車に乗っていた真栄城(まえしろ)と合流しました。車内には道具……手袋、モンキーレンチ、あと宅配を装う服もあって、西本と加藤はすでに着替えていました。私は仕事の関係で当時石川県で建築の仕事をしており、夜間工事に従事していました。事前のやり取りでは広島集合が5時でしたが、私は仕事をしていて、ちょうど仕事に必要な書類の作成もありそちらに集中したいと言いましたが『遅れてもいいから』と言われ、私だけ一時間遅れで合流しました。現場に向かう車内でキムさんからは、中野の事件と同じようにテレグラム通話を繋ぎ、スピーカーにして全員に聞こえるようにしてこう言いました。
『殴ったり蹴ったりしないと報酬あげません。遅れてきたカルパスくんがモンキーレンチでじゃんじゃんやってくれますので、皆もどんどんやってください。ただし殺しちゃいけませんよ』