いにしえの傍聴記録：首都圏連続不審死事件27 連日異なる男性とデートを重ね… | 高橋ユキの事件簿 #149

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過去の記事

検察側2日目です。

【2012年2月28日　第29回公判　検察側からの被告人質問2日目】

被告人名：木嶋佳苗

罪名：詐欺、詐欺未遂、窃盗、殺人

　交際していた男性を練炭自殺に見せかけて次々に殺害したという3件の殺人罪、婚活サイトで出会った男性から金銭をだまし取った、またはその未遂として6件の詐欺・詐欺未遂罪、詐欺被害者の男性の財布から5万円を抜き取ったという1件の窃盗罪で起訴されている。

　被告人は全ての殺人について否認しており犯人ではないと主張していた。

Kさん＋Mさん＝詐欺の被害者
SSさん＋KZさん＝詐欺未遂の被害者
SYさん＝彼氏

○被告人の服装：黒のカーディガン、ピンクのカットソー。茶色のパンツ。

この日も、マッチ・ドットコムで出会った男性から得た金について。被告人が嘘を駆使して男性らからお金を得ていたことが明らかになる。また、福山さんが亡くなり、マッチ・ドットコムに会員登録するまでの売春行為についても追求。まずは、昨日に引き続き、Mさんへの詐欺罪について

ーあなたMさんに言った『ラブホテルに行った事がない』これ、嘘ですね？

「はい。Mさんが女性経験なさそうな方なので、嘘をつきました」

ー清純を装い、気を引こうとしたんですか？

「気を引こうとした訳ではありません。Mさんに気遣いをさせないように……」

ー余計に金を取りやすくなると？

「お金の事とは関係ありません」

ーH20年12月8日、Mさんへのメール『午前中に学校が……』あなた学校なんて行ってないですよね？

「はい」

ー『70万円の支払い』『教育ローンで』これらも嘘ですか？

「はい」

ー『他に頼るところがない』とも書いてますが、実際、寺田さんやKさんからもだまし取っていましたよね」

「当時、Mさんに気持ちが傾いていました」

ーでも12月上旬にはKさんからもだまし取っている」

「当時Mさんのほうがお話ししやすかったので……」

ーなぜKさんからも金をだまし取ったんですか？

「……」

ー別の日の、あなたからMさんへのメール。これ、金をだまし取ろうとしたんですか？

「………はい」

ー『学校にお願いした』してないですね。『不足している』これもないですね」

「はい」

ー『万策尽きてMさんにお願いしています』尽きてないし他に頼る人もいましたよね。でも、金を取りやすくするために嘘をついたんですか？

「だまし取りやすくするというのは考えていません。結果的には……」

ーこの段階で嘘をついていますね」

「はい」

Kさんへの詐欺罪について。平成20年8月24日、初めてメールしている。このとき被告人はMさんへ送ったメールと全く同じ文面を送っている

ー最初、出会い系になれていない事を装い、大学院生や講師等、身分を偽ってますね」

「はい」

ー嘘をつけば金をだまし取りやすくなると？

「だまし取る事は考えていません」

ーあらかじめ嘘のプロフィール伝えてますよね。その方が支援してもらいやすいからですよね」

「はい」

ーで、そのため学費等の嘘をついた。

「結果的にはそうだと思います」