いにしえの傍聴記録:首都圏連続不審死事件36 女性がお付き合いしている男性から経済的支援を受け取る事は当然だと考えていました | 高橋ユキの事件簿 #177
こんにちは〜。
いにしえの傍聴記録
2012年傍聴 さいたま地裁 首都圏連続不審死事件公判 36
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いよいよ裁判所からです。
【2012年3月4日 第33回公判 裁判所からの被告人質問】
被告人名:木嶋佳苗
罪名:詐欺、詐欺未遂、窃盗、殺人
交際していた男性を練炭自殺に見せかけて次々に殺害したという3件の殺人罪、婚活サイトで出会った男性から金銭をだまし取った、またはその未遂として6件の詐欺・詐欺未遂罪、詐欺被害者の男性の財布から5万円を抜き取ったという1件の窃盗罪で起訴されている。
被告人は全ての殺人について否認しており犯人ではないと主張していた。
Kさん+Mさん=詐欺の被害者
SSさん+KZさん=詐欺未遂の被害者
SYさん=彼氏
この日は被告人質問最終日で補充の質問ののち、裁判所からの質問。
○被告人の服装:グレーのカーディガン、緑のカットソー。ふくらはぎ丈の紺色×白の水玉ひらひらスカートの上に、膝たけのチノパン生地のスカートを重ねている妙なファッション。退廷時に黄色のベストを羽織る。
《弁護人から補充の質問。詐欺の認識について》
ー何点かだけ質問させて下さい。平成20年、マッチドットコムに登録したとき大学院生だとプロフィールに書き、8月以降交際したMさん、Kさんから学費名目で金を受け取った。安藤さんからも。大学院生だというのは事実ではなかったんですね。
「はい」
ーMさん、Kさんから金をうけとった事について検察官からの質問で『だまし取っているという意識は当時なかった』と述べていましたが、ウソだという事は分かっていましたね?
「はい」
ー当時、ウソをついて金を取る事が許されると思っていましたか?
「はい」
ーどうして?
「私はぁ……女性がお付き合いしている男性から経済的支援を受け取る事は当然だと考えていました。名目がウソであっても、男女間であれば許容範囲だと考えていました」
ー当時、犯罪になるとは?
「はい、考えていませんでした」
ー今は、Mさん、Kさんに対してしたことが犯罪になると分かっていますか?
「今はそう思います」
ーそう考えるようになったのは?
「逮捕されてからです」
ー調べの中で、捜査官からウソをついて金を受け取る事は詐欺と言われたり、検察官から詐欺の構成要件について説明を受けたその後、弁護人からも同じような話を聞いて、詐欺になるのだとアナタ自身も納得したんですか?
「はい」
ーそもそも許される事じゃなかったと?
「今はそう思っています」
《検察官から補充の質問。大出さん事件について》
ー平成21年8月、大出さんと交際中に料理教室を開きたいと伝えたんですか?
「はい」