いにしえの傍聴記録:首都圏連続不審死事件16 木嶋佳苗 殺人の被害者・寺田さん事件の日は「別れた」 | 高橋ユキの事件簿 #112
こんばんは〜もう4月なのにまだ2月みたいな気分です。
2012年にさいたま地裁で傍聴した、木嶋佳苗の一審公判。同年刊行『木嶋佳苗 危険な愛の奥義』(徳間書店)ほかの執筆のためにまとめた公判データになります。被告人質問の2日目、弁護人から。
いにしえの傍聴記録
2012年傍聴 さいたま地裁 首都圏連続不審死事件公判 16
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過去の記事
いまは弁護側からの被告人質問を配信してます。
【2012年2月20日 第24回公判 弁護側からの被告人質問】
被告人名:木嶋佳苗
罪名:詐欺、詐欺未遂、窃盗、殺人
交際していた男性を練炭自殺に見せかけて次々に殺害したという3件の殺人罪、婚活サイトで出会った男性から金銭をだまし取った、またはその未遂として6件の詐欺・詐欺未遂罪、詐欺被害者の男性の財布から5万円を抜き取ったという1件の窃盗罪で起訴されている。
被告人は全ての殺人について否認しており犯人ではないと主張していた。
【弁護人からの被告人質問 2日目】
今回は、1人目の殺人の被害者・寺田さんが殺害されたとされる日時のことについて、被告人側の言い分が語られた。殺害したのではなく自殺したのだと被告人は主張している。
1月30日の夜、被告人は寺田さんの家に行く。この日、寺田さんが死亡した
ーその前日、荷物3箱を寺田さんの家に送っています。何を送ったんですか?
「主に調理器具です。掃除道具として、洗剤や雑巾など。洗剤は用途に応じて何種類か。シャンプーとかボディソープとか、化粧品も多少送りました」
《鍋はル・クルーゼ(赤のハート型)、重さに定評がある。あとはフライパンなどの調理器具を、フェイスタオルで包み、音がしないように梱包し、送ったという》
「30日の夜は寺田さんのマンションに初めて一晩泊まる予定でした。一緒に暮らすということではありません。
ー荷物について配達指定を1月30日、20時〜21時となっていますが。寺田さんが8時前には、仕事から帰る予定で、確実に自宅にいる時間に送るようにしたんですよね。
「はい、そうです」
ー寺田さんのご自宅の、鍵は持っていなかったのですか?
「鍵をもらったことはありません」
ー1月30日、あなたは寺田さんの家に行く際イチゴと練乳とスパゲティと手袋を買っています。手袋は綿手袋ですが何に使うのか?
「水仕事をする際、必ずゴム手袋を使っているでんすが、ゴム手袋の内側に、必ず薄手の綿手袋を付けています。寺田さんの自宅に送った荷物に綿手袋を入れ忘れてしまったものですから、当日購入して持っていきました」(検察は練炭を扱うためと主張している)