いにしえの傍聴記録:首都圏連続不審死事件21 安藤さんの死亡を聞き被告人は『エッ、うそー』 | 高橋ユキの事件簿#126
こんにちは〜
連休も終わり、なんだか寂しいですね。
先週はアンケートにお答えいただきありがとうございました!5/13夜のオンラインイベントについて、記事最後の方に、詳細を記しています。
いにしえの傍聴記録
2012年傍聴 さいたま地裁 首都圏連続不審死事件公判 21
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※無断転載防止の観点から一部情報を伏せたり割愛している箇所があります
過去の記事
いまは弁護側からの被告人質問を配信してます。弁護側被告人質問は5日間行われ、そのうちの4日目です。
【2012年2月22日 第26回公判 弁護側からの被告人質問】
被告人名:木嶋佳苗
罪名:詐欺、詐欺未遂、窃盗、殺人
交際していた男性を練炭自殺に見せかけて次々に殺害したという3件の殺人罪、婚活サイトで出会った男性から金銭をだまし取った、またはその未遂として6件の詐欺・詐欺未遂罪、詐欺被害者の男性の財布から5万円を抜き取ったという1件の窃盗罪で起訴されている。
被告人は全ての殺人について否認しており犯人ではないと主張していた。
【弁護人からの被告人質問 4日目】
この日は安藤さん事件について被告人側のストーリーが語られた。安藤さんは生前、被告人の企みに勘づいたフシがある。被告人は「分からない」で切り抜けようとするが……
被告人の服装:黒のワンピースにピンクカーディガン
被告人を疑い始めた安藤さんとの3/24のメールのやり取りの途中から……
《安藤さんからは『4月の終わりには年金が出るので、それでカードの支払いをします。全部支払うから大丈夫。お金は返さなくてもよいから、還付金が出たら部屋の模様替えと掃除を手伝ってください』とのメールが来たと被告人はいう。安藤さんは事件当日、家の畳替えを予定しており、それを楽しみにしていたとも述べた》
ー安藤さんから頂いたお金は貰ったという意識ですね。3月6日も返す必要はないとの認識は同じ?
「(返す必要は)ありません」
ーではなぜ『お金は返さなくてもよいから』となるんでしょう?
「以前のメールでは、安藤さんがお金に拘っている様子でしたので、説明しておきたいと思って」
ー3月24日の安藤さんからのメールには『空白の時間、何があったかわかったので、少し安心しました。空白の間、何をしていたのかわからないのはつらいことです』とあります。これはあなたが安藤さんに電話して、説明して安心されたということなんですか?
「はい、そうです」
ーメールでは、お金の話とか、法の手続きとかそういった話は書いてないですが、その後何かお金の話は?
「ありません」
ー次に3月25日、木嶋さんが安藤さんへ送ったメールについて。『旅行に行くとなれば、年齢差はあってもやはり男女ですし、ヘルパーとして付き添いだけでよいのか、女性として求めるかという点を考えなくてはいけませんし、それに対して男性として応えられるかということも大きな問題になると思います』との旨記載がありますが?
「3月24日以降、安藤さんとの関係性についていろいろと考えるようになりました。安藤さんが女性として私を求めているということを強く感じるようになりました。他の女性に目を向けさせようとしましたが、『佳苗さんさえいてくれればいいんだ』と言うようになりました」
ー『男性として応えられるかということも大きな問題だ』と書いてますね。
「男性として肉体関係が持てるかということを書いたのだと思います」
ー『でも、決して病院に行って精力剤などの処方は受けないように』とありますが。
「ED治療薬のことです。平成20年の末に安藤さんが新宿の病院でED治療薬の処方を受けたことを聞きました」
ー安藤さんはなぜED治療薬の処方を受けてたんですか?
「女性と交際していく中で、肉体的な関係を持ちたいと感じたからじゃないですか」
ー木嶋さんと肉体関係を持とうと?
「私に対してはありません」
ー求められたこともないんですか?
「それは一度もありません」
ーではなぜ『精力剤の処方を受けないように』という指示をしたんですか?