いにしえの傍聴記録 尼崎事件20 美代子の意図を認識して虐待を続けた | 高橋ユキの事件簿#246
こんにちは。
むちゃくちゃギリギリにこのニュースレターをまとめました・・・
いにしえの傍聴記録
2013〜2015年傍聴 神戸地裁 尼崎事件20
※無断転載は厳禁です 参考にされたい方は個別に連絡ください
※無断転載防止の観点から一部情報を伏せたり割愛している箇所があります
李正則 公判概要
複数の家族を取り込み、追い込み、最後は互いに暴力を振るうように仕向け、何人もを死なせたという尼崎事件。全ての首謀者として逮捕された角田美代子は警察署で自殺しましたが、彼女が周囲のいろんな人を徐々に自分の「ファミリー」に取り込んでいって、意のままに操り、ファミリーのなかで用無しと判断された人などを仲間に殺させたりして、その遺体をどこかに遺棄したりする……みたいなことが長年、繰り返されてきました。
李正則……通称「マサ」はよく「角田家の暴力装置」などと言われていますが、その詳しい暴力装置ぶりは、報道にあります。
事件説明のニュースレターを貼っておきます。
直近のものも。
被告人:李正則(41) 年齢は公判当時
前回までの3人の被告人と同じく、万座毛で飛び降りさせた久芳さん事件、皆吉初代さん(茉莉子さんの母親)事件、茉莉子さん事件、前回の安藤みつゑさんのベランダ監禁、橋本次郎さん事件に関わっています。
傍聴したのは2015年9月。今回の配信分でマサの傍聴記録は終了。次が瑠衣。美代子の右腕というかそういう感じにまで上り詰めていた女性です。それでもう傍聴記録は終わります。その後情報など整理して終了の予定です。
神戸新聞に初公判概要はいまも残っています。
判決報道もあります。被告人は被害者らが死ぬと思ってなかったなど殺人について否認していたのですが、これは退けられています。
そういう感じで、自分の責任が少し軽くなるように発言していたと見るのがいいかと思います。
茉莉子さん事件・検察官からの被告人質問
つづきです。マサは笑いをとるために茉莉子さんをいじっていたとこれまで証言していました。その理由としては少しでも場を和ませるように……といった意図だったのだとも言っていましたが、検察官はそんなことでは許してくれません。
ーあなたは暴力のときに笑いをとっていたと言いましたが具体的には何をしていたんですか?
「頭を蹴ったり、背中を叩くとか……」
ー全然笑えないんですが?
「手を出すときに口でおちょくるようなことを言うので笑います」
ー例えば?
「志村のモノマネみたいな感じでやってみたり、そうすると皆が笑うので」
ー(検察官の質問を遮って裁判官が聞く)志村って?
「志村けんのモノマネです」
ー(質問者が検察官に戻る)皆が笑えばよいのであれば、暴力はなくてもよかったのでは?
「おさまればと……」
ーあなた自身が面白いことを言えば済むのでは? わざわざ茉莉子さんを叩くのはなぜですか?
「理解しにくいですが、美代子が怒ってる。自分がふざけていたら『お前、ふざけとる場合か』と殴られるが、怒りながらやったら、和む感じになる。美代子、瑠衣、健太郎、優太郎がおるなか、そこに自分が頭はたいて、おもしろいことを言う……」
(茉莉子さんを「いじる」ことで美代子の怒りを逸らす目的があったと言いたいようだ)
ー次にヤスと茉莉子さんに対して皆の前で性的な行為を強要していたことについて聞きますね。あなた何か、そのときに囃し立てる言葉を言いましたか?