いにしえの傍聴記録 尼崎事件24 チャンスは一回だけやで | 高橋ユキの事件簿 #256
こんにちは〜
この週末は、ものすごく珍しく家族で旅行に出ています。
いにしえの傍聴記録

2013〜2015年傍聴 神戸地裁 尼崎事件24
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角田瑠衣公判
複数の家族を取り込み、追い込み、最後は互いに暴力を振るうように仕向け、何人もを死なせたという尼崎事件。全ての首謀者として逮捕された角田美代子は警察署で自殺しましたが、彼女が周囲のいろんな人を徐々に自分の「ファミリー」に取り込んでいって、意のままに操り、ファミリーのなかで用無しと判断された人などを仲間に殺させたりして、その遺体をどこかに遺棄したりする……みたいなことが長年、繰り返されてきました。
瑠衣は、取り込まれたファミリーの一員です。うまく美代子と関係を築いており、傍聴した限り、ファミリーの中でかなり重要な位置にいたように感じました。
直近のものも。
概要
被告人:角田瑠衣(30) 年齢は公判当時
ほぼ全ての事件に関わっています。
初公判の様子はこちらにあります。ほとんど否認です。
〈起訴状などによると、瑠衣被告は元被告らと共謀し、2005~11年、角田久芳さん=死亡時(51)=を沖縄県の崖から転落死させ、姉の仲島茉莉子さん=同(26)=を尼崎市のマンションベランダの物置に監禁し、虐待を加えて殺害。橋本次郎さん=同(53)=を虐待によって死亡させ、岡山県の海に投棄したとされている。
罪状認否で、弁護側は3件の殺人罪について殺意を否定。元被告が主導的な立場で、共謀の有無を争うとした。続く事件全体の冒頭陳述では、執念深いとされる元被告の性格などを挙げ「(瑠衣被告らは)黒子のように従うだけだった」と訴えた。
検察側は瑠衣被告について「元被告を良き理解者として心酔していた」と述べ、全事件での積極的な関与を主張した。〉
久芳さん事件
沖縄・万座毛の崖から転落死した久芳さん(当時51歳)事件の被告人質問。角田家から死ぬように仕向けられる。家族旅行の写真撮影を装い崖に立ち飛び降りた。
久芳さんを無理矢理納得させて、ファミリーともども沖縄入りしたところから。
検察官からの被告人質問の続き
ー(2005年)6月28日に皆で下見に行きましたね。
「はい、それまで毎日観光していました。朝にその日どこに行くか決めていましたが、この日の朝は美代子が『一回ちょっと行ってみようか』と言い出して……飛び降りれる場所としてどんな場所があるかとか、そういうところですね」
ー美代子は下見しにいった先で久芳さんに何か言ってましたか?
「はい、どこで言ってたかちょっと覚えてないですが『ちゃんと見てきや』とか『よう見たか』とか。周りには観光客に見えるように写真撮ったりしながら、それぞれ崖の下がどうなってるか見たと思う」
〈美代子ファミリーは写真を頻繁に撮影するので、この時の様子も三枝子が撮影していた。法廷の大型モニターには時々それが示される。快晴の沖縄で笑顔で写真に収まった面々が映し出される〉
ー7月1日に久芳さんは飛び降りてなくなりますが、それは誰が決めましたか?
「美代子です」
ーどうやって知った?
「美代子がその前日に『もう明日にしよか』と言い出してそれで知りました」
ーあなたは久芳さんと個人的に話をする場面がありましたか?
「はい」