いにしえの傍聴記録 尼崎事件23 お前、高いとこやったら飛び降りれるか | 高橋ユキの事件簿 #254
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いにしえの傍聴記録

2013〜2015年傍聴 神戸地裁 尼崎事件23
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角田瑠衣公判
複数の家族を取り込み、追い込み、最後は互いに暴力を振るうように仕向け、何人もを死なせたという尼崎事件。全ての首謀者として逮捕された角田美代子は警察署で自殺しましたが、彼女が周囲のいろんな人を徐々に自分の「ファミリー」に取り込んでいって、意のままに操り、ファミリーのなかで用無しと判断された人などを仲間に殺させたりして、その遺体をどこかに遺棄したりする……みたいなことが長年、繰り返されてきました。
瑠衣は、取り込まれたファミリーの一員です。うまく美代子と関係を築いており、傍聴した限り、ファミリーの中でかなり重要な位置にいたように感じました。
直近のものも。
概要
被告人:角田瑠衣(30) 年齢は公判当時
ほぼ全ての事件に関わっています。
初公判の様子はこちらにあります。ほとんど否認です。
〈起訴状などによると、瑠衣被告は元被告らと共謀し、2005~11年、角田久芳さん=死亡時(51)=を沖縄県の崖から転落死させ、姉の仲島茉莉子さん=同(26)=を尼崎市のマンションベランダの物置に監禁し、虐待を加えて殺害。橋本次郎さん=同(53)=を虐待によって死亡させ、岡山県の海に投棄したとされている。
罪状認否で、弁護側は3件の殺人罪について殺意を否定。元被告が主導的な立場で、共謀の有無を争うとした。続く事件全体の冒頭陳述では、執念深いとされる元被告の性格などを挙げ「(瑠衣被告らは)黒子のように従うだけだった」と訴えた。
検察側は瑠衣被告について「元被告を良き理解者として心酔していた」と述べ、全事件での積極的な関与を主張した。〉
久芳さん事件
沖縄・万座毛の崖から転落死した久芳さん(当時51歳)事件の被告人質問から。角田家から死ぬように仕向けられる。家族旅行の写真撮影を装い崖に立ち飛び降りた。
家から逃げるが、連れ戻されて、美代子の説教が始まった。
検察官からの被告人質問の続き
〈脱走した久芳さんを連れ戻し、いきなり美代子が『それにしてもなー』と切り出して「話し合い」モードに。〉
ー話し合いはどうやって終わったんですか?
「覚えてないです」
ー結論は?
「出てないままだったと思います」
ー久芳さんが死ぬ話はなくなったんですか?
「なくなった、中止になったというわけではなく棚上げみたいになったと思う。ちょうどその頃、私の実家の高松に行かないといけない用事ができて、美代子がその用事を済まさなあかんから、高松行かなあかんと」
ーその後、久芳さんに死んでもらう話が再発したこと、どうやって分かった?
「リビングで生活してたらマサと久芳が夕方とか夜に2人で出ていくのを見かけるようになり、また何か始めてるなと思いました」
ー出ていくだけだった?
「その頃2人が話してるのを聞いてた。マサは『ほな、行ける言うてるし、行ってきます』、美代子は『また頼んだよ、一杯飲ましてな、気ぃ大きいさせてな』とか、そんなこと言ってた」