アウト老 恐怖の隣人トラブル | 高橋ユキの事件簿 #21
こんにちは。今回の有料レターも、2017年刊行『暴走老人・犯罪劇場』(洋泉社)より。ボケる・トボける・シラをきる。法廷で繰り広げられる、アウトな高齢犯罪者―“アウト老”たちの知られざる実態 に収録している裁判記事のひとつ、隣人トラブルが根底にある殺人事件について。
高橋ユキ
2021.08.07
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2017年刊行『暴走老人・犯罪劇場』(洋泉社)より
ボケる・トボける・シラをきる。法廷で繰り広げられる、アウトな高齢犯罪者―“アウト老”たちの知られざる実態
恐怖の隣人トラブル
モンスター化する隣人の恐怖
隣人同士のトラブルが事件に発展することは、たまにある。記憶に新しいものは、2017年8月に逮捕された"ハヅキルーペの女"だろう。
神奈川県小田原市で近所に住む男性に車で衝突し、男性をボンネットに乗せたまま走行し、殺人未遂容疑で逮捕された65歳のK容疑者は、近隣住民らとの間に騒音をめぐるトラブルを抱えていた。抱えていたというよりも、トラブルを生んでいたのがK容疑者側である。娘と住む家の2階ベランダに風鈴をいくつもぶら下げ、この音を注意されたところ、風鈴は減るどころか逆に増えてさらにチリンチリンとうるさくなったうえ、部屋からは『My Little Lover』の曲が大音量で流れるようになったのだという。