沼津・女性遺棄事件 | 高橋ユキの事件簿 #239
こんにちは〜
最近のニュースレターは、こんな感じでお届けしております
火曜:ニュース振り返り
日曜:いにしえの傍聴記録 現在は尼崎事件
たま〜に、金曜に事件と関係ないことを日記ふうにまとめてみたりもしたいなと思っています。

今週の事件簿
の前に……先日いただいた深掘り依頼による滝山病院についてのニュースレター、みなさまのご感想とても励みになりました。ありがとうございます。(依頼してくださった方にも御礼申し上げます)
怖いというご感想多数、私も調べながら怖かったので気持ちを共有できてなんだかそれも、ありがたかったです。
ニュースレターでは「精神科病棟に移ってからのその後が不透明」であるとして深掘りを終えていましたが、週末にNHKで放送された「ルポ死亡退院」はみなさまご覧になられましたでしょうか。まさに移ってからのその後について詳しく、やはり死亡退院が多いのではなかろうかという内容で、自分的に答え合わせができたような気持ちにもなりました。
放送を見ながらの私の感触としては、滝山病院は、精神疾患を持っていて家族にも同居を拒否されたような方、生活保護受給者や人工透析が必要な方の受け皿になっているという現状があると知り、むしろ病院だけでなく社会全体が滝山病院を必要としているという側面もあるのでは? と思ったりしました。やまゆり園事件の時も思いましたが「普通」から外れた人への差別意識を、社会が持っているから、こうした人々が集められる場所が必要になっているのでしょうし、社会に戻したくないと家族が思うのも、地域に受け入れられないと感じているとか、自分たちの体面だとか、当事者以外の近しい人が差別を受けたくないという気持ちを持っているからなのではという感覚があります。(家族だけでのケアが大変すぎるという面ももちろんあるでしょう)
自分が幼かった頃はわりとそういう……いろんな人が周りにいた記憶があるのに、確かに大人になってからは見かけなくなったと感じています。多様性とかいいながら実際は「迷惑」とか「体面」とかで「普通」から外れた人たちを施設に送り込んでいる現状は、施設や行政、家族だけの問題でなく社会全体の問題だよなという思いを強く持ちました。
そういうところとは別に、放送で怖かったのが行政も、転院前の病院も、滝山病院とは共犯というか、win-winの関係というか、滝山病院に送れば一安心、みたいなものを感じたところです。「必要悪」とか言われてて、現代版の姥捨山であるかのような立ち位置がおそろしい。
いろんなことを考えてしまいました。
今週ももう少し滝山病院のことを調べたい気持ちはありますが、沼津で起きた別の事件を……